最終更新日 2024-01-07 by motokobi
新型ジクサー150(ED13N)でモトジムカーナをしているとハンドル切れ角を減らしたくなりました。市販品は無いので自作しました。
目次
ハンドル切れ角を減らすと乗りやすくなる気がしてきた
ハンドル切れ角を減らしてフルロックまで余り考えなくてよくなるようにして操作をひとつ楽にしたい
ジクサー150でモトジムカーナをしていると、少しハンドルが切れすぎてフロントがダダダダとずれて行くようなことになることがあります。切り過ぎないように調整しながら走れば良いのですが、そうならないところでストッパーが効いてくれると、フルロックまで余り考えなくて良くなって操作が楽になりそうなので、ハンドルストッパーの間に板を挟む形でハンドル切れ角を減らすストッパーを自作することにしました。
ジクサー150の生まれ持っているショートホイールベースを生かすならストッパー無しも要検討かも知れませんが一度試してみます。
他のジムカーナ車両のハンドルストッパーは?
モトジムカーナでハンドル切れ角を減らすことは割と一般的なカスタムです。メジャーな方法は車体やタンク付近にジュラコンなどを取り付けてフロントフォークが当たるようにして切れ角を減らす方法が多いような感じです。
VTR はフレームに直接ジュラコンを縛りつけるような形やタンクからステーを伸すような物があるようです。
SSB ではタンクからステーを伸すタイプが販売されています。
SSB VTR用ハンドルストッパーhttps://ssbfactory.ocnk.net/product/187
グロムにはハンドルストッパーにアダプタを取り付けるような形式がありました。ただし、こちらはサーキット用のようでジムカーナで使う場合は薄く削ってやる必要がありそうです。
ネットをフラフラしていると、ハンドルストッパーに巻物をして切れ角を減らすような工作をされている人もいました。この方法は使えそうと思いました。
ハンドルストッパーに巻物をするようなイメージのもの
ジクサー150に合うハンドルストッパーの取り付けは?
ジクサー150には何か取り付けてくださいとばかりにハンドルストッパーの真ん中に穴が開いていたので、この穴を利用してグロムと同じタイプ…というか、ネットで見かけたハンドルストッパーに巻物をするようなものと同じようなイメージのアダプタを制作することにしました。
どのくらいの切れ角にするか
このくらいに減ると良いかなと思う角度にハンドルを切ってみて、ハンドルストッパーとの隙間を見てメドをつける。
これはもう試してみないと分からないと思います。わたしは、適当にハンドルを切ってみて「このくらいかな?」と思う位置でのストッパーとの隙間を見て「4mmくらいにしてみよう」という感じで試作しましたが、もう少し正確に検討するならストッパーに厚紙などをはさんでタコ糸で止めてみるような方法も良いかも知れません。
ちなみに、わたしは最終的に 3mm で制作しましたが、3mm か 2mm あたりが良いような感じがします。
(その後)2mmか1mm が良いような印象です。最終的には外すかも?
制作過程
制作過程を書いていきます。
- 製図
- 材料選び
- ジグソーで切り出し
- 穴あけ
- 現物合わせで折り曲げ位置の決定
- 折り曲げ
- 完成
という流れです。
製図
ハンドルストッパーの台座に紙を置いて鉛筆で外形を写しとった後、切りの良い数値を拾って図面にしました。
実際の取り付けでは個体差で溶接ビードの幅が違うと思うので現物合わせの調節が必要になると思います。仕上がりの形状も現物合わせで最後にストッパーが当たる場所は切り取るので微妙に異なります。
折り曲げる部分は12mmでは少し長いような気がするので10mmにしようかな、と思っています。
材料
意外と3mmのアルミでもそこそこ持つようです。
試作で 2mm のアルミ板を2枚重ねで 4mm 挟んでみましたが、4mm だとハンドルの切れ角が減りすぎな印象だったので、厚みは3mmにすることにしました。
2mm だと多分ハンドルロックが効くと思いますが、3mm だとハンドルロックが効かなくなります。アダプタの脱着はそれほど手間では無いので、ジムカーナ会場でのみの装着にしています。(実際はかなり凹むので一度使うと取り外しにくくなるのですが)
アルミだとすぐに凹んでしまって厚みが変わるのでステンレスにしようと思って材料を買いに行ったのですが、3mm のステンレスを自力で曲げられる気がしなかったので、バックステップ作成で余っていた3mmのアルミに変更しました。
簡単に作れるので使い捨てでもいいやくらいの気持ちです。
工作
1. CADを原寸印刷してアルミ板に糊付け
2. ジグソーで切り出し
3.ヤスリで外形の仕上げ
4. 5mmのドリルで穴あけ
5. 左側を折り曲げ
ここではいきなり折り曲げていますが、先に5mmの穴を開けて一度ジクサー150に取り付けて現物合わせで折り曲げる位置を罫書いてから折り曲げた方が確実だと思います。
6. 一度取り付けてみてビードが当たって取り付けられなかったので当たる部分をカット
7. 取り付けてみたところ
左側だけ折り曲げている状態で取り付けて確認。ちょうど良い感じの当たり具合になっていました
8. 右側を下から罫書き、ビードに当たる部分をカット
9. 罫書きに沿って右側の折り曲げ
10. 完成
制作に続いて取り付けです。
取り付け
制作したアダプタを取り付けます。
写真を撮りやすくするためにヘッドライトを外していますが、取り付けは左右の隙間から可能です。
11. ハンドルストッパーに制作したアダプタを乗せる
12. ボルトで仮止め
ちょうど良い具合に下からもアクセス出来るようになっているので、上からボルト下からナットを入れます。
13. ボルトの長さを測ってカット(重要)
下にボルトが出ているとハンドルが全く切れなくなるので良い長さのところでカットします。
14.取り付けて完成
ちょうど良い長さにしたボルトで取り付けて完成です。ハンドルストッパーに当たって切れ角が減らせます。
まとめ
以上でハンドル切れ角を減らすためのハンドルストッパーのアダプタの制作と取り付けでした。
それぞれちょうど良い切れ角があると思います。どの程度の切れ角にするかは制作前にハンドルストッパーに板をはさんで様子を見てから厚さを決めると良いと思います。実際に走るとまた印象が違って来ると思うので色々厚さを変えて試してみると良いと思います。
街乗りではたくさん切れた方がなにかと良いと思うので脱着式にしています。