2022年12月10日 フォークオイル交換(実は3回目)
2022-12-10最終更新日 2022-12-13 by motokobi
新型ジクサー150(ED13N)のフォークオイルの交換の簡易記録です。試行錯誤で色々試してみています。純正から Kawasaki G15 にした後、次に硬めのエクスターG20 にしていましたが、もう一度 Kawasaki G15 に戻ってみました。今回は簡単な記録です。
色々お試し中
目次
はじめに
今回の記事は主にフォークオイルの劣化と番手(硬さ)について書いています。
フォークオイルの交換手順についてはこちらもご覧ください
フォークオイルについて
ジクサー150の純正指定のフォークオイルはECSTARフロントフォークオイル36C(品番:99000-99040-36C)です。このオイルは定価で 350ml が 2,200円です。交換する場合は 800ml 強必要になるので 3本購入となると6,600円なのでなかなかこのオイルは購入できません。
ネット情報によると、この 36C の動粘度は 36mm2/s、スズキ10Gが 33mm2/s、スズキ15Gが47mm2/sとのことですが、わざわざジクサー150用はスズキ10Gではなく 36C としているところにかなりのこだわりを感じます。
フォークオイルの10番と言っても動粘度でみると33mm2/sから37mm2/s程度まで幅があるようですが、どうしても36mm2/sを入れる場合は、以下のオイルがおよそ36mm2/sで値段的に候補になるかも知れませんがそれでも結構お高いです。
スズキ純正(ECSTAR)で交換する場合は以下のように 10番、15番、20番と色々選択肢がありますが、33mm2/sな10Gが一番近い候補でしょうか。
Amazon で スズキ20G を購入しました。写真はスズキ缶でしたが到着したものはECSTAR缶でした。
10G
15G
20G
ちなみに、今回入れた Kawasaki は、Kawasaki G10 が 34mm2/s、Kawasaki G15 が 49mm2/s とのことです。
なにゆえ Kawasaki ?
一番安いのが地元のお店で売っている Kawasaki です…
混合して純正相当のオイルを作る場合は
お安く作ろうと思うと混合でしょうか。同じ仕組みや成分で目的の動粘度になっている製品同士であれば混合後の動粘度の推定ができるようです。おそらく同一であろうECSTAR 10G と 15G を 75:25 で混合すると 36mm2/s となるようです。1回分820ml 作るとすると、10G を 615ml、15G を 205ml ということになります。混合すれば3本で3回交換出来る計算になります。
■ 計算式
低動粘度オイル割合
= ( log(目標動粘度) - log(高動粘度) ) / ( log(低動粘度) - log(高動粘度) )
= ( log(36) - log(47) ) / ( log(33) - log(47) )
= 75%
Kawasaki G10とG15で混合する場合は、84:16 で、689ml と 131ml を混合のようです。
おそらくKawasakiとECSTARの混合はNG
作業の様子
簡単に作業の様子を記録しておきます。
1.右側(ブレーキ側)のオイルを排出します。
合計 390ml 出てきました。粘るとまだたくさん出せそうでしたが今回はそこまで入れ替えたいわけではなかったのでこの程度で許しておきました。
2.古いオイルを元のボトルに戻す。
まだ十分使えると思うのでまた次回使うために元のボトルに戻しました。
環境にも優しいですね。
お財布にも優しい
3.新しいオイルの投入。
出てきた量とほぼ同量投入しました。(その後油面が低かったので10ml追加しました)
4.左側のオイルを排出します。
同じくほぼ390ml出てきました。毎回こちらは劣化が進んでいます。ただ、まだ臭いはダメになってなかったので再利用するためこちらも元のボトルに戻しました。
5.油面調整をします。
ひとまず元と同じ 115mm にしました。
6.色々元に戻してバイクに組み付けて完成です。
バネを抜いて測った油面の高さ
バネまで抜いてこの時の油面を測ってみました。定規を140mm入れました。
元々の油面はセッティングで少しずつ抜いていたので正確には分かりませんが 115-120mm 程度となっていたと思いますが、バネなどにたくさんつくのかこの状態では 127mm くらいでした。
交換前の油面を後から測るのは難しいようです。
スペーサーのサビ
オイルの中、しかも密閉された空間にあるものなのに左側のスプリングアッパースペーサに微妙に錆が発生していました。
上の方は全然オイルには浸かってはいないけどこんなに錆びるものとは…
どんまい
フォークオイルの色の変化
新車からの走行距離 4,000km、8,000km、10,000kmでフォークオイルの交換をしています。2,000kmや4,000km走った後のフォークオイルの色の変化を比べてみます。
ただ、新車時からそこそこの頻度でモトジムカーナの練習をしているので街乗りのみの場合より劣化は早いと思いますので距離は参考程度だと思います。
オドメータ4,000km(交換後4,000km)
新車注入されていたフォークオイルです。右の匂いは普通でしたが、左は激しい匂いがしました。
オドメータ8,000km(交換後4,000km)
入っていたフォークオイルは Kawasaki G15 です。製造は KYB です。左側もまだ使えなくはなさそうな色でした。匂いもそれほど悪くはなかったと思います。
オドメータ10,000km(交換後2,000km)
入っていたフォークオイルは ECSTAR G20 です。右側は十分まだ使えそうでした。左側は匂いは問題ありませんでしたが色の劣化は進んでいるような色でした。
ECSTAR 缶になる前のスズキ純正フォークオイル缶の時はKYB製の表示があったようで色も赤だったようです。ECSTAR も色は赤でした。
ネット情報の画像をみるとヤマハもホンダも赤色のようでした。KYB のフォークオイルは緑色のようでした。
純正で入っていたのは緑色でしたが KYB だったのでしょうか?
まとめ
今回はお試しのフォークオイルの番手変更(少し元に戻す)と、自分の記録のために交換前の作業時の油面の状態の確認をしました。
予想外にスペーサのサビを発見することになりました。
記録はこの先役に立つことがあるかも知れません。
ジクサー150の純正指定のフォークオイルはECSTAR フロントフォークオイル36C(品番:99000-99040-36C)ですがお高いので、スズキ純正(ECSTAR)で交換する場合は 10番(第一候補)、15番(お好みで)、20番(何か目的があるならば)から選ぶことになるように思います。
G10
G15
G20
交換した感想
フロントフォークを酷使するモトジムカーナ特有の問題が大いにあると思いますが違いの分からない男で有名なわたしの感想を書いてみます。
今回 4,000km 走行した ECSTAR 20G から Kawasaki G15 にやわらかくしたつもりですが、交換直後の感想的には新品 G15 の方がダンピング効いてるような印象がしてしまいます。
ということは…
交換直後から劣化した G20 より柔らかめが欲しいということになると…
動粘度 36mm2/s なこの MOTUL。結局純正のセッティングに里帰り?
ただ、これだけ劣化があるものならば1,000km毎交換するとかでなければ、あまり細かくこだわっても仕方ないかもと思ってしまったりします。
せっかく排出したオイルをボトルに戻して保管していましたが活躍する機会はなさそうです。
どんまい
純正36Cにしておくと多少劣化してもスズキ10G程度のダンピング効果が得られる期間が長く保てて良いのかも知れません。
15Gならもっと長く使えるかも?
街乗りでは正直、純正、15G、20G どれも余り違いはわたしには良くわかりませんが、20Gはヒラヒラしてみるとなんか違うカモ?と感じました。とはいえ街乗りではそもそも直立でしか乗らないので通常では分からない感じです。
ゴツゴツ感は増してるはず
(分からないけど)多分。
※ 粘度が高くなると特にカーブなどで路面に段差があるなど状況によっては危険があるかも知れませんので参考にされる場合は十分検討されてください。
■■■広告■■■