2022年2月5日フロントフォークプリロード調整
2022-02-05最終更新日 2022-05-24 by motokobi
新型ジクサー150(ED13N)のフロントフォークのスプリングアッパースペーサをパイプカッターでカットしてプリロード調整をしました。サグ出しでは一般的な1/3の数値にはならない設計なのかな?というような印象でした。
フロントフォーク一連の作業、
- フォークオイルの交換
- スプリングアッパースペーサをカット
- プリロードの調整
- スラストベアリングの導入
の3番目、プリロードの調整をしたことについて書いてみます。
目次
概要
フロントフォークのプリロードを色々変更して、乗り込んだ時のフォークの沈み込み量をメジャーで計測しました。
新型ジクサー150のフロントプリロードを最大の+8mmかけたところから-11mm抜いた時(ゼロプリロードは -18mm)のサグの変化が分かるのでは無いかと思います。
フロントのプリロードによるフロント側の車高の変化は1cm程度なのでシート付近でのローダウン効果は5mm程度にしかならないと思いますので、プリロードの変更によるローダウン効果はあまり期待できない印象です。突き出しで3cm下げるとシート付近でも少し効果があるかも知れません。
計測結果の一覧
ここから先は表と数字だらけ。
まずは結果を先に一覧にします。
油面 | プリロード | トップボルト下 からの長さ | 沈み込み | フルストローク に対する割合 | |
0G | 389mm | 0mm | 0% | ||
フルストローク | 118mm | ±0mm | 276mm | 113mm | 100% |
納車時 | 118mm | ±0mm | 333mm | 56mm | 50% |
標準値 | 110mm | ±0mm | 338mm | 51mm | 45% |
プリロード抜き | 110mm | -11mm | 328mm | 61mm | 54% |
最大プリロード | 110mm | +8mm | 350mm | 39mm | 35% |
計測方法
今回の計測は、乗車時のフロントフォークの沈み込み量(1G’)を計測します。
プリロード±0mm はスプリングアッパースペーサを切断する前に測定したものです。
プリロード-11mmはスプリングアッパースペーサ切断後、+8mm は M20外径35mm のワッシャーを追加してプリロードを追加して測定したものです。
1G'(乗車時)条件
乗車時のヘルメット、プロテクター、ブーツ等装備した時の重量想定としておよそ65kgとなるよう重りを背負い、走行時のガソリン量の 4L-6L で計測しました。
計測場所
計測は、トップボルト下とそれぞれの条件にした時のインナーチューブのタイラップ下までの長さを計測しました。
フルストローク長の計測
フルストローク長は 0G の長さからフルストローク時の長さを引いて計測します。
0G が 389mm、フルストローク時が 276mm なので、フルストローク長は 113mmでした。
0G時
0G の状態
フルストローク時
プリロードを減らす時は
スプリングアッパースペーサを切断したので切断分減らすことが出来ます。さらに減らす場合は追加でスプリングアッパースペーサをカットすることになります。
プリロードを増やす時は
カットしたスプリングアッパースペーサの切れ端を再利用します。そのままでは安定しないのでワッシャーを入れてから追加することになるので、この方法の場合は 14mm + ワッシャーの厚み分増えることになります。
もう少し細かく増やす場合は 2.5mm追加ならば外径35mmの M18 ワッシャー(Amazon購入)を必要枚数追加、1mm追加ならば外径35mm M20 スラストワッシャー(モノタロウ購入)を必要枚数追加します。ワッシャーの追加はスペーサの上にしています。
ここまでが前置きです。
計測結果の詳細
納車時
納車時の油面118mmの状態の1G'(乗車時)です。オイルは Kawasaki G15 なので厳密には納車時の状態ではありません。
- 油面118mm
- プリロード、標準±0mm
- トップボルト下からアウターまで333mm
- 沈み込み量 56mm
- 沈み込み率 50%
街乗りでは悪くないけど狙ってこの設定だったのか今のところ不明。
標準設定時
サービスデータの油面110mmにした時のデータです。
- 油面110mm
- プリロード、標準±0mm
- トップボルト下からアウターまで338mm
- 沈み込み量 51mm
- 沈み込み率 45%
この数値が全ての基準値になると思います。
プリロードを11mm抜く
プリロードを 11mm 抜いた時のデータです。トップスペーサを14mmカットしてスラストベアリングを入れた状態で最大にプリロードを抜いた時のデータです。
- 油面110mm
- プリロード、標準から -11mm
- トップボルト下からアウターまで328mm
- 沈み込み量 61mm
- 沈み込み率 54%
街乗り的には乗りやすい設定のような印象がしました。足つきもほんのわずかに良くなってるかも知れません。
最大プリロード
スプリングの自由長の1割(26mm)の最大プリロードをかけた時のデータです。プリロード的には標準 +8mm になります。
- 油面110mm
- プリロード、標準から +8mm
- トップボルト下からアウターまで350mm
- 沈み込み量 39mm
- 沈み込み率 35%
標準のサグ出しの数値(フルストロークの 1/3)に近い値ではありますが、ここまでプリロードが必要でしたので常用するプリロードでは無いような印象です。
まとめ
フロントフォークのプリロードを変更してサグの変化を計測してみました。
- 初期の沈み込みは大き目かも?
- 初期のフロントフォークの設定は伸び側が多めのソフト方向な性格かも?
サグ出しの標準的な設定と言われるフルストロークの 1/3 にならず、初期の沈み込みは大き目なのがジクサー150の性格のように感じました。初期のフロントフォークの設定は伸び側が多めのソフト方向な性格ということになるでしょうか?
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ジクサー150ですが、旧型も新型も3000回転あたりからフルスロットルにすると前側? フォークなのかな、ブルブルと妙な振動が出て、こんなもんなのかな…と思っていたのですが、ジクサー150のフロントフォークブログでは新車なのに酷い例を散見、オイル量が少ないまではまだいいけど、ドロドロとか、スペーサーが左右違うとか(笑) なのでもしかしたらこのあたりとか、フォークオイルの問題?と、今度開けてみる事にしました(笑)
36Cはなんであんなに高いんだろ?(笑) こだわりがあるフォークとは思えないのだけど、ということで普通のスズキ10G 1L 1500円位?にしようかと思ってます
あと、僕の高速道路80km-100kmで一度に2時間~巡航、少し休んでまた高速道路巡行、みたいな走りをしてると、1000km走って100mlはオイルが減る事が分かりました。2stみたい(笑) でも、警告灯を1000kmごとにすれば、これで焼き付き予防ができそうです
いまさらですがこんにちはこんばんは。
トラブルに関しては幸い自分のは大きなものは今のところないので良かったのですが同じ機種で苦労されている人がいるのは辛いところです。
36Cはどういう意図なのか開発者さんに聞いてみたいところですね。よほど不良在庫が大量にあって製造用には安く仕入れられたとか…
オイル食いも酷いようだとピストンヘッドや排気側に詰まっていかないか少し心配ですね。